「 優しかったお母さんは、
私を誘拐した人でした。 」
という帯POPにひかれて買った小説。「八日目の蝉」
帯POPに「サスペンス」って書かれてたけどサスペンスというよりはヒューマンドラマちゃうかな〜
物語のほとんどを占める第一章は誘拐犯である希和子と「薫」という女の子との逃亡劇。希和子目線で書かれてます
第二章では大人になった薫目線で書かれてました
希和子は家庭を持った男との子供を身ごもるが男に言いくるめられて堕胎。
二度と子供ができない体になる
時同じくして男に妻との子供が生まれる
愛する人の赤ちゃんを一目見たかった。触れたかった。
ただ見て、触れて、帰ろうと思った
家の中に忍び込み、胸の中に抱くと赤ん坊は希和子に向かって笑いかけている
気付くと私は赤ん坊を抱いたまま走り出していた
血の繋がった子供を虐待する親がいる一方で血の繋がらない子供を命を分けた我が子のように愛情深く育てる親
偽りの親子ではあってもその愛情に偽りはなく、それはそれは見てて本当に温かかった
その幸せな時間が進めば進む程失われる本当の親との時間。深まる溝
第二章で描かれるその幸せの代償はリアルだった。。。w
薫が大人になってどういう母親になるのか、どういう生き方をするのか、想像でしか分からんけど少なくとも父親・母親がいて当たり前のように育てられた子供達と同じように苦しみ、悲しみ、笑うんだろうなと。他の人より苦労はしても子供を育てる苦悩と喜びは同じ気がする。
悲しく切ない物語でした
堕胎せずに生んで育てた方がまだ幸せやったんちゃうかな
辛い時期を耐え忍べばいつかは幸せになれたハズなのに
目の前にある幸せばかりに飛びついて結果的に身を滅ぼしてしまってるような気がする
人間は見えないものを信じようとしないし、見えないばかりにそれを指摘する者は時に 非難を浴びせられ、罵倒される。
幸福に実体があればどれだけ見つけるのが簡単な事だろう
でも人間は悲しくも弱く欲深い生き物なだけに余る程幸せ掻き集めてもいずれはその幸福にも慣れて「私は不幸な人間だ、もっと幸せが欲しい」ってなるんだろうな
それを戒める為に、簡単に幸せを手に入れられないようにあえて存在だけを残して実体を消したのなら、じゃあ他の目に見えないものも万物すべてそういう事なんだろうか。。とぼんやり考えた。
八日目の蝉、重かったなぁ〜。。。w
小説っって読むのに一番旬な時期ってあるでしょ?
読んでて一番面白いと思える時期。共感できる年齢・・というよりは自分の経験値。
まぁ読む時期完全に逃してるなという小説もあればこれはまだ読む時期じゃなかったなと思う小説もあったりして。
「八日目の蝉」はまだ読んで「良い」と思える経験値に自分が達してないような気がした。
4月の末に映画も上映されるみたいです
(↑毎度ながら映画会社の回し者みたいやなww)
「ダイイング・アイ」
ミステリー小説です
女を轢き殺した犯人は誰なのか、本当に自分なのかを半分記憶喪失気味の主人公が謎を解いていく話
東野圭吾の小説は人間の嫉妬や欲深さや醜さをものすごくリアルに描くんであんまし好きじゃないんすけど気がついたら他のどの小説家よりも持ってる本の数が多いっていうね。。w
特にお勧めな小説家なわけでも無いんですけどなぜか多い。
これは東野圭吾独特のドロドロした感じが無くサクッと読めるスマートな内容でした
最後は「え!?そんなんでええの!?w」っていう現実離れしたオチでした
やっぱ嫌やわ〜。。wこの人の小説。。w
でもまた買ってしまうんだろうなぁ。。w
「鼻」
『暴落』『受難』『鼻』
この3つの話が入った曽根圭介の短編集
世にも奇妙な物語に出てきそうな独特な世界の中の怖い話です
『暴落』読んでたら「海外旅行先の服屋で試着してたら誘拐されて手足を切り落とされて人間ダルマにされる」っていう例の都市伝説を思い出した
怖かったけどこれは面白かった。
でもこれただの都市伝説じゃなくて実際に紀元前、中国で漢王朝の時代に劉邦の妻が側室に拷問とも思えるような恐ろしいやり方で人間の嗅覚・聴覚・視覚というあらゆる五感を効かなくさせて手足を切り落とし「人豚」として生きたまま見せ物にしたっていう史実があって、多分そっから話が飛躍して来てんだね
「ボトルネック」
米澤穂信の小説です
これまだ読み途中
異空間を旅してるようなふわふわした感覚が
昔読んだ重松 清の「流星ワゴン」の小説に似てた
ボトルネック読んでたらちょっと話に飽きてきたので極北クレイマー買ってきました
常に未読の小説を家に3冊〜4冊は置いてるんですけど、別にたくさん読みたいから複数の小説を同時読みしてるワケではなくて
一冊だけ小説読んでると途中で飽きてくるんですよね
ちょっとダれてくるというか。。
一冊だけっていうのがどうしてもできなくて3冊くらいを同時読みするようにしてます
他の2冊が無かったらこの一冊が読めない的な
飽きて来たら別の小説を読み、また飽きてきたら別の小説を読み。。で、3〜4冊回してる感じ
最近amazonで評価の高い小説を読むと肩すかしをくらったようにクソつまらんと思ってしまうのは最初に評価を読んで期待しすぎてるからなんじゃないかと今さらながら、気付いた。←遅いww
なんかオモロい小説あったら教えてー
Daughters/John Mayer